どんな時に傾聴サービスが役立つのか⑤⑥

前回に続いて、どんな時に傾聴サービスが役立つのかについてお話しします。

6個のうち今回は⑤⑥です。

 

何か意思決定したいとき

次が、話すことで今後の方向性が決まるということ。

 

私は聞き手としてに個人的にゴールを持っています。

それは

「これから自分はこうしていこうっていうのが、とりあえず仮でもいいんで決まること」

 

なぜなら、これまでの経験上、人間って自分の口で

・こういう風になりたいな
・こんな未来が欲しいな

っていう言葉が最終的に出ると、すごくそこから上がっていくんですよね。

見通しが見えた安心感というか、進む楽しさというか。

 

目標が見つかると人ってそれだけでキラキラし始めるんです。

 

 

ただ、それだけだと自分でもできるわ!ってなるかもしれないんですが、

自分の中で宣言しても忘れちゃったりとか、なかったことにしたりとか、

あるあるなんですよね。

 

けど、これが他人に話すことで忘れにくくなるし、

言った手前の責任感みたいなものもわくんですよね。 

 

あと聞き手が身内だと、

・全然話覚えてくれてなかった(私に関心ない?)
・いやそんなこと言ってないんですけど(全然聞いてないじゃん
・一度行ったことをすぐ取り消すとなんか怒られそう

みたいなことがありますが、

 

これが利害関係のない他人だったりすると、

・「まあいいんじゃないですかね」ってゆるっと受け止めてもらえたり(聞き手にもよるけど)
・良い悪いの価値観の押し付けとかもないし(嫌になったら縁切れるし)
・それまで自分が染まっていた価値観によらずフラットに聞いてもらえる

っていうのもあるし、

なにより言った手前、「できないとちょっとカッコ悪いなぁ」みたいな、
そういうほんのりとした追い風みたいなものが吹いてくる。

なのでやっぱり誰かに話すっていうのは、

なりたい自分になるためにもすごく効果があるなぁと思います。

 

 

⑥自分で自分を受け入れられないとき

で、最後にですね、安心感があります。

自分では受け止められないような最低な自分も受け止めてもらえるんだ、という安心感。

 

案外ね、自分を一番許せないのって自分なんですよね。

でも実は自分を一番許してあげられるのも自分なんですよ。

 

ただ、この最低な自分っていうのを、

「いいよ、それでずっといいんだよ!」って言われると、

「いや、いいわけないじゃん!」ってなると思うんです。

 

肯定してもらうんじゃなくて、
観察してもらう感じ。

否定されない。

 

「そっか、自分のこと最低だって思ってるんだね」

とか、

「そういう風に苦しんでるんだ、辛いよね、うんうん」

っていう感じで、

 

良いとか悪いとか決めず、

そのまま聞いてもらえる安心ってあると思うんです。

 

今、自分が苦しいなーっていう、そういう感情。

自分ではどうにもならない、という苦しみ。

もがいてて苦しいとか、しんどいとか、でも頑張りたいのに、みたいな葛藤とか、

しがらみとか、辛いっていう気持ち。

 

そういうものを事実として受け止めてもらえるっていう場があると、すごく安心するんですよね。

 

 

ちょっと誤解があったかもしれないんですけど、別に、「自分が最低かどうか」っていうのは、絶対的な基準はないんです。

判断の基準はいろいろあるんですね、人によってね。いろいろね。

 

ただ、自分が思っているほど周りは、自分のことをそう思っていなかったりするんですよね。
(周り、というかあなたの周りのさらに一歩外の人、と言った方が正確かも)

 

自分で自分のことを許せないって思っているのは、やっぱり本人だし、

逆にこんな自分でもいいかっていうのも、結局本人であって。

 

まあその…傾聴サービス提供者である聞き手としては、

話し手の

・私は今こういう在り方、今こんな感じなんですよ
・こんな風に自分を捉えているんです
・なのでこんな気分なんです

ということに対して、「そっかぁ」って感じなんです。

それだけなんです、言えることって。

 

これが例えば親しい関係の人とかだと多分、

・そんなことないよって否定してみたり
・いやもっと自分自信持ちなよって言ってみたり
・逆にもうちょっとさ、なんとかできないのって言ったり

とかあると思うんですけど、

 

そんなこと言えるほど親しくないんですよね、私とあなたは。

 

親しくないし、よく知りもしない人にそんなこと言うのは
なんか無責任だと思ってるんです。

だから、本当にそのありのまま、言葉のとおり
(正確にはその後ろにある思いもあるけど言葉に出せない想いとかも含めて)

そのままに、「そっかー」っていうのが、傾聴のスタンス。

 

そんな風におせっかいでない、ちょっぴりドライな感じが
傾聴サービスのうまみかなという風に思ったりもしています。

ということで、今回は、傾聴って何?っていう話から、傾聴サービスでどういうことを求められているのかなということについて話しました。

はい、ということで今回はこの辺で終わりにします。ありがとうございました。

 

次は私の傾聴サービスの特徴についてお話しします。

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